フードデリバリーの配達バイトはいくら稼げる?ベテラン配達員のリアルな給料を公開!
フードデリバリーの配達バイトを始めたいけど、給料はいくら稼げるものなのか気になっている人も多いでしょう。
そこで今回は、長年フードデリバリーの仕事に携わっているベテラン配達員の方に、実際の給与明細を見せていただきながら、配達バイトでどれくらい稼いでいるのかお話を伺いました。
Uber Eats(ウーバーイーツ)や出前館などのフードデリバリーサービスで配達バイトをした場合、具体的にどれくらい収入が得られるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 配達1件あたりの報酬は出前館の方が高い
- Uber Eatsは登録できる車両は1つだけだが、出前館は複数の車両を登録できる
- Uber Eatsにはチップがあるが出前館にはない
- 給料日はUber Eatsは週払いで、出前館は月2回
- Uber Eatsは注文者に配達員の名前や顔写真が表示されるが、出前館は表示されない
給料を公開して頂いたフードデリバリー配達員のデータ
当記事で給料を公開して頂きましたフードデリバリー配達員のプロフィールやインタビューを掲載します。
配達員のプロフィール
名前 | サンバ(X-旧Twitter) |
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性別 | 男性 |
配達エリア | 愛知県名古屋市 |
配達実績 | 2020年からフードデリバリーの仕事を始め、配達件数は1万件以上 |
登録中のフードデリバリー | Uber Eats、出前館、menu、Wolt |
配達で使う乗り物 | 150ccのバイク(HONDAのPCX150) |
配達員にインタビュー
フードデリバリー配達員サンバさんにおこなったインタビューを掲載します。
今回は給与明細を提供していただきありがとうございます!
まずフードデリバリーの配達バイトはいつから始めたのでしょうか?
2020年から始めました。当時はUber Eatsの他に、バイク便のようなスポット配送も掛け持ちしていましたが、現在はフードデリバリーのみやっています。
フードデリバリー専業配達員ということですね。
毎日のようにバイクで配達してるのは疲れたり飽きたりしませんか?
長年やってると日常みたいな感じになって飽きるとかはないですね。やる気出ないときはありますけど。
名古屋市で配達してるということですが、主に名古屋のどのあたりで配達してるのでしょうか?
昭和区、瑞穂区、千種区、緑区、南区、天白区ですね。
名古屋の中心は中区、中村区、東区ですが、ほとんど行かないですね。
その付近だと、東京でいうと大田区とか世田谷区辺りで配達してる感じでしょうかね。
現在はUber Eats、出前館、menu、Woltに登録してるようですが、一番配達回数が多いのはどこですか?
配達回数が一番多いのはUber Eatsですね。あとは出前館→menu→Woltの順ですね。
自分が配達してる名古屋のエリアでは、Uber Eats単体でもそこそこ稼げますが、出前館単体では配達依頼数が少なすぎてあまり稼げないと思います。
確かにUber Eatsの配達依頼数は桁違いですもんね。
複数のアプリを同時にオンラインにしているのですか?
基本的には、まずUber Eatsだけオンラインにして、5分くらい待機しても鳴らなかったら出前館とmenuを同時にオンラインにしています。
最初から同時にオンラインにしても結局Uber Eatsが最初に鳴ることがほとんどですからね。
配達バイトの最高月収はいくらくらいでしょうか?
約60万円です。
名古屋で60万円はすごいですね!
稼ぐコツとかありますか?
コツはとにかく配達件数をこなすことですかね。
あと、副業で短時間なら問題ないですが、ガッツリ稼ぎたい人はバイクか軽自動車で配達するのがオススメです。体力の消耗が少ないですし、自転車より配達も早く終わるので。
これからフードデリバリー配達員を始めようとする人にアドバイスをお願いします。
配達バイトは、副業として、主に週末だけ働こうとしている人にはかなりオススメです。週末であれば自転車でも結構稼げると思います。
とはいえ、どのサービスも無料で登録できますし固定費も発生しないので、平日しかできないという人も、とりあえずやってみると良いと思います。
Uber Eatsで稼ぐコツについては以下の記事に詳しく記載していますのでご覧ください。
フードデリバリー配達員のリアルな給料を公開!
それでは、フードデリバリー配達員のサンバさんがフードデリバリー配達員のバイトで稼いだ給料を公開します。
2024年2月の配達レポート
フードデリバリー配達員のサンバさんが2024年2月に実際に配達して感じたことやリアルな給料明細を公開します。
2024年2月に配達バイトで稼いだ給料
Uber Eats | 配達件数:414件 報酬金額:254,590円 1件あたり:平均602円 |
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出前館 | 配達件数:34件 報酬金額:25,579円 1件あたり:平均715円 |
menu | 配達件数:13件 報酬金額:7,079円 1件あたり:平均559円 |
稼働時間 | 合計:192時間45分 1日あたり:6時間38分 |
月収 | 287,248円 |
平均時給 | 1,477円 |
2024年2月の感想:2月はフードデリバリーの閑散期?
フードデリバリーでは、一般的に2月は比較的配達依頼数が少なくなる時期(閑散期)とも言われています。私の場合も、Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達件数は1月が470件でしたが、2月は414件と減少しました。
特に1月の最終週ごろから、毎週火曜日~金曜日の報酬単価が明らかに下がる状況が続いていました。
現在もこの傾向が変わらず、今後も同じように火曜日~金曜日の報酬単価が低い水準で推移すると予想されます。
出前館については、1月に27回、2月に34回の配達をしました。1月と比較しても売り上げや配達件数に大きな差はありませんでした。出前館は全体的に配達依頼数が少ないので、もっと増えてくれると嬉しいですね。
menu(メニュー)については、1月は全く稼働していなかったので、2月は可能な限りオンライン時間を増やすようにしました。
Uber Eats(ウーバーイーツ)や出前館と比較しても注文数が少ない中で、13件の配達ができたことは上々の結果だと思っています。
menu(メニュー)の場合、ランクを上げないと報酬単価が低くなるため、ランクを上げることが重要です。ただし、愛知県はmenu(メニュー)の配達依頼数が少ないので、ランクを上げるのは難しい状況と言えるでしょう。
また、他の配達員からも、2月になってから配達依頼数が減ったというような私と似た状況の話を聞きました。今年のフードデリバリー業界は、配達依頼数の変動や報酬単価の変化など、変化が多そうな1年になりそうです。
2024年3月の配達レポート
フードデリバリー配達員のサンバさんが2024年3月に実際に配達して感じたことやリアルな給料明細を公開します。
2024年3月に配達バイトで稼いだ給料
Uber Eats | 配達件数:401件 報酬金額:235,218円 1件あたり:平均587円 |
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出前館 | 配達件数:14件 報酬金額:9,079円 1件あたり:平均649円 |
menu | 配達件数:31件 報酬金額:16,376円 1件あたり:平均528円 |
稼働時間 | 合計:181時間30分 1日あたり:6時間29分 |
月収 | 260,673円 |
平均時給 | 1,436円 |
2024年3月の感想:Uber Eatsがアルゴリズム変更してから報酬単価が下がった
名古屋のUber Eatsでは、3月11日からの配達報酬のアルゴリズム変更がありました。
結論から言うと、1件あたりの報酬が減少しました。
先月と比較してみると、2月が602円、3月が587円なので、1件あたり15円減少したことになります。実際に300円台の案件が増えたように思います。
一方で、マグロ案件(1,000円を超える高単価案件)も増えたように感じましたので、低単価と高単価の案件が増え、500円前後の案件が減ったような印象です。
出前館では、3月の稼働量が先月と比較して減少しました。先月は34回の配達がありましたが、3月は14回と半分以下の結果になりました。
その理由は、単純に「注文が少なすぎる」ということと、menuを優先したこともあります。
そのmenuでは、3月は半額祭などのキャンペーンが効果を発揮し、注文数が先月よりも多かったように感じます。
menuでは配達員のランクアップが収入に直結しますが、Uber Eatsよりも単価が下がる場合があり、注文を受けるのをためらうことがあります。
愛知県では注文数がまだまだ少ないため、ランクアップは難しいかもしれません。
配達バイトは給料いくら稼げる?
上記では、2024年2月にフードデリバリー配達員のサンバさんが実際に配達で稼いだ給料を記載しましたが、月収や平均時給などをまとめます。
月収はいくら?
フードデリバリー配達員のサンバさんが配達バイトで稼いだ月収は平均273,961円2月287,248円、3月260,673円)でした。
なお、1日あたりの稼働時間は平均6時間34分でした。
サービス名 | 月収 |
---|---|
Uber Eats | 2月:254,590円 3月:235,218円 |
出前館 | 2月:25,579円 3月:9,079円 |
menu | 2月:7,079円 3月:16,376円 |
合計 | 2月:287,248円 3月:260,673円 |
平均 | 平均273,961円 |
平均時給はいくら?
フードデリバリー配達員のサンバさんが配達バイトで稼いだ時給は平均1,457円(2月1,477円、3月1,436円)でした。
平日と土日祝の時給を比較
フードデリバリーの配達バイトは平日より土日祝日の方が稼ぎやすいです。
実際に時給を比較してみると、平日の平均時給は1,182円で、土日祝日の平均時給は2,038円でした。
つまり、土日祝日は平日よりも時給が856円高いということですね。
そのため、土日祝日が休みのサラリーマンが副業として選ぶなら、フードデリバリー配達員はかなりオススメのバイトと言えるでしょう。
配達1件あたりの報酬単価を比較
2024年2月、フードデリバリー配達員のサンバさんが配達したのはUber Eats(ウーバーイーツ)、出前館、menu(メニュー)ですが、配達1件あたりの報酬単価を比較しました。
- Uber Eats:595円
- 出前館:682円
- menu:544円
配達1件あたりの報酬を比較した結果、1件あたりの報酬額が最も高かったのは出前館で682円でした。2位のUber Eatsの595円と比べると、出前館の方が1件あたり87円高い報酬額となっています。
ただし、実際に稼げる収入は「配達件数×報酬単価」で計算されるため、報酬単価が高ければ必ずしも高収入が約束されるわけではありません。しかし、報酬単価が高い方が有利であることは間違いありません。
自分も配達バイトをやれば同じくらい稼げるのか?
これまで、フードデリバリー配達員のサンバさんの給料事情をご紹介しましたが、配達員の初心者や、他のエリアの人でも、同じくらいの給料を稼げるかというと、そうとは限りません。
例えば、同じ名古屋でも自転車を使う場合は時給が下がる可能性がありますし、逆に東京や大阪などでは時給が上がるでしょう。ですので、サンバさんの収入は一つの参考例程度に考えていただければと思います。
実際に稼げる報酬は、主に次の3つの要因で変わってきます。
- 配達に使う車両
- 配達エリア
- 経験・慣れ
配達に使う車両による給料の違い
「配達に使う車両」では、基本的に軽自動車が最も報酬が高く、次にバイク、最後に自転車となります。
サンバさんはバイクを使って配達をしており、平均時給は1,457円でした。
同じ条件で、軽自動車を使えば時給は10%ほど上がり、1,600円から1,700円くらいになると見込まれます。
一方、自転車を使う場合は10%ほど下がり、時給は1,300円から1,400円くらいになると予想されます。
つまり、配達に使う車両の違いで、時給にかなりの開きが生じる可能性があります。
- 軽自動車:時給1,600~1,700円
- バイク:時給1,400~1,500円
- 自転車:時給1,300~1,400円
配達車両の違いについては以下の記事に詳しく記載していますのでご覧ください。
配達エリアによる給料の違い
「配達エリア」については、人口が多いエリアや人口密度の高いエリアの方が稼げる傾向にあります。
サンバさんの給料(時給1,457円)を基準として、実際に稼げる給料をエリア別に表にしました。
時給 | 都市 |
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30%UP 時給1,800~1,900円 | 東京23区 |
20%UP 時給1,700~1,800円 | 埼玉県、千葉県、東京郊外、神奈川県、大阪市 |
10%UP 時給1,600~1,700円 | 札幌市、仙台市、名古屋市中心街、京都市、神戸市、広島市、福岡市 |
サンバさんの給料 時給1,457円 | 静岡市、浜松市、名古屋市郊外、堺市、岡山市、北九州市 |
10%DOWN 時給1,300~1,400円 | 新潟市、熊本市、那覇市 |
20%DOWN 時給1,100~1,300円 | その他の都市 |
ただし、これらの時給は目安にすぎません。同じ県内でも地域によって収入に違いがあるためです。
例えば、神奈川県内でも横浜市と小田原市では稼げる給料が異なります。市区町村ごとに詳しく記載するとキリがなくなってしまうので、ここでは大まかな目安のみ示しました。
実際の収入は地域などの条件によって変わる可能性があることにご留意ください。
経験・慣れによる給料の違い
「経験と慣れ」も給料が変動する大きな要因となります。
フードデリバリーの配達バイトは件数を多くこなせば収入が増えるため、配達の受け渡しがスムーズだったり、道を迷わずに配達できる経験者の方が有利です。
そういった意味で、初心者よりも経験を重ねた人の方が稼ぎやすいと言えます。
まとめ
本記事では、フードデリバリーのベテラン配達員が実際に稼いでいる給料や、その給料を元に様々な分析をしていきましたが、最後にまとめます。
- 本記事で給料公開している配達員は名古屋のバイク配達員
- 平均月収は273,961円
- 平均時給は1,457円
- 実際に稼げる給料は車両、エリア、経験によって変わる
- 東京都内ならこの給料より3割増しくらい稼げる
フードデリバリーのベテラン配達員が実際に稼いでいる給料を紹介しましたが、あくまでもこれは一つの参考例程度に考えていただければと思います。
実際に稼げる給料は、配達に使う車両、配達エリア、経験や慣れによって異なります。
なお、現在フードデリバリーサービスは主にUber Eats(ウーバーイーツ)、出前館、menu(メニュー)、Wolt(ウォルト)の4社がありますが、1つだけ選ぶならUber Eatsがオススメです。
やはりUber Eatsは配達依頼件数が多いので、どの都市でもそれなりに稼げると思います。
東京、横浜、大阪など大都市であれば、出前館もオススメです。出前館は配達1件あたりの報酬単価が一番高いので、配達依頼件数が多い大都市であれで、Uber Eats並かそれ以上に稼げます。
もちろん4社ともすべて無料で登録でき、月額費用なども一切かからないので、全部登録しても損はありません。(実際にサンバさんも全部登録しています)
ぜひ当記事を参考に、自分にあったフードデリバリーの配達バイトを選んでみてください!
- 配達1件あたりの報酬は出前館の方が高い
- Uber Eatsは登録できる車両は1つだけだが、出前館は複数の車両を登録できる
- Uber Eatsにはチップがあるが出前館にはない
- 給料日はUber Eatsは週払いで、出前館は月2回
- Uber Eatsは注文者に配達員の名前や顔写真が表示されるが、出前館は表示されない