Uber Eatsの出店費用は?店舗登録にかかる初期費用や手数料を解説
Uber Eats(ウーバーイーツ)に店舗を出店する際、「初期費用はいくらかかるのか」「手数料はどれくらい差し引かれるのか」といった疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
本記事では、Uber Eats出店時に必要な費用や、店舗が負担する手数料の仕組みをはじめ、他社サービスとの比較、価格設定の工夫まで詳しく解説します。
出店を検討している飲食店オーナーの方に向けて、採算が取れるかどうかを判断するための実用的な情報をまとめました。
※申し込み後に担当者がつくので、登録後も安心して始められます。(Uber Eats店舗向け公式ページ)
Uber Eatsの店舗出店にかかる費用・手数料はいくら?
Uber Eats(ウーバーイーツ)に店舗を出店する際、最も気になるのが「初期費用や手数料がどれくらいかかるか」という点です。
ここでは、登録料、端末代、写真撮影費など、出店時に発生する主なコストを項目別に解説します。
初期費用はいくら?ざっくり目安をチェック
現在、Uber Eats(ウーバーイーツ)の出店登録料は無料キャンペーン中です。 本来は5万円の登録料がかかりますが、期間限定で無料となっています。
このキャンペーンには終了時期が明記されていないため、出店を検討している方は早めの登録がおすすめです。
小規模な飲食店にとって、初期費用を抑えられる点は大きなメリットです。
タブレット端末の費用は?レンタルと購入を比較
Uber Eats(ウーバーイーツ)では、注文管理にタブレット端末(またはスマートフォン)が必要です。 操作性や画面サイズの観点から、タブレットの使用が推奨されます。
端末はレンタル・購入のいずれかを選べます。
- レンタル:22,500円(税込)(Lenovo製、売上から差し引き)
- 購入:2万円前後が目安(推奨スペック:メモリ4GB以上)
筆者の体験では、メモリ2GB端末では動作が重く、後に4GBの端末に買い替えて改善されました。
中でもおすすめなのが、アイリスオーヤマ製のタブレットです。価格が手頃で、国内メーカーによるサポートも安心材料です。 Uber Eatsの業務にも十分対応できます。
メニュー写真の撮影費は?自分で撮るとどうなる?
UUber Eats(ウーバーイーツ)では、メニュー写真を自分で用意するか、Uberに依頼するかを選べます。
Uberに依頼する場合
Uberに依頼する場合は、15枚で13,000円(税込)の撮影費がかかり、納期は撮影から約1〜2週間です。
ただし、撮影された写真はUber Eats専用で、他サービスでは使用できません。
自分で撮影する場合
一方、自分で撮影すれば費用はかからず、即日登録も可能です。
ただし、写真の質が売上に影響するため、ある程度の工夫が必要です。たとえば、自然光の入る窓際で撮影し、シンプルな盛り付けを心がけると、見栄えが良くなります。
スピード重視の場合は自分で撮影し、後からプロに依頼するのもひとつの方法です。
メニュー作りのコツについては、こちらの記事に記載しています。
Uber Eatsの店舗手数料とは?仕組みと計算例で解説
Uber Eats(ウーバーイーツ)に出店する際は、月額費用などの固定費はかかりません。 ただし、注文ごとに成果報酬型の手数料が発生する仕組みになっています。
ここでは、手数料の基本構造や価格設定の考え方を解説します。
注文ごとの手数料はどれくらい?
Uber Eats(ウーバーイーツ)の店舗向け手数料は、注文形態によって異なります。
- デリバリー:売上の35%
- テイクアウト(お持ち帰り):売上の12%
たとえば1,000円の注文があった場合、デリバリーでは約350円が手数料として差し引かれ、店舗には約650円が入ります。
この手数料には、プラットフォームの利用料や配達ネットワークの運営費、クレジットカードやPayPayなどの決済手数料も含まれており、店舗側が別途負担する必要はありません。
他のデリバリーサービスでは、決済手数料として最大3%程度を店舗が負担するケースもあるため、Uber Eatsはコスト面での透明性が高く、初めて導入する店舗にも適したサービスと言えるでしょう。
さらに、月額利用料やシステム使用料といった固定費もかからないため、費用面での負担が少なく、安心して導入しやすい仕組みとなっています。
テイクアウトとデリバリーで何が違う?
Uber Eats(ウーバーイーツ)では、テイクアウトの手数料が12%と低く抑えられています。
これは配達コストがかからないためで、利益率はデリバリーよりも高くなります。
ただし、テイクアウトの注文は利用者数が少ない傾向があるため、デリバリーと併用することで売上拡大につながります。
Uber Eatsの持ち帰りについては、こちらの記事に記載しています。
利益を減らさないためにどう価格設定する?
Uber Eats(ウーバーイーツ)に出店する際は、手数料(売上の35%)を考慮した価格設定が不可欠です。実店舗と同じ価格では利益が圧迫されやすく、戦略的な値上げが必要になります。
なぜ値上げが必要か?
Uber Eats(ウーバーイーツ)では固定費こそかかりませんが、売上の約35%が手数料として差し引かれるため、利益を守るには価格調整が必要です。
大手チェーン店の事例では、スターバックスが店頭価格より約28%高く設定しているほか、マクドナルドやケンタッキーも商品ごとに価格を調整しています。
中小店舗では、データに基づいた細かい調整が難しいため、一定ルールによる一律値上げの方が管理しやすく現実的です。
実用的な価格設定例(20%値上げ方式)
おすすめの方法は、以下のように原価+容器類のコストに対し20%上乗せするシンプルな計算です。
- 店頭価格:1,000円
- 容器・カトラリー代:75円(容器70円+箸3円+袋2円)
- 小計:1,075円
- 小計から20%上乗せ → Uber Eats価格:1,290円
この設定なら、35%の手数料を差し引いても利益を確保しやすくなります。
Uber Eatsの店舗手数料をカバーするためには、戦略的な価格設定がカギとなります。再現性の高いルールを導入して、安定した運営を目指しましょう。
※難しい準備や機材は不要。すぐに始められます。(Uber Eats店舗向け公式ページ)
他社フードデリバリーと出店コストを比較
Uber Eats(ウーバーイーツ)の出店コストを正しく判断するには、他のフードデリバリーサービスとの違いを把握しておくことが重要です。
ここでは、初期費用・手数料・タブレット端末などの周辺コストについて、Uber Eats、出前館、menu(メニュー)、Wolt(ウォルト)の4サービスを比較します。
出店時の初期費用をサービス別に比較
現在、主要なフードデリバリー各社では、初期費用を無料にするキャンペーンを実施しています。
Uber Eats | 通常 |
---|---|
出前館 | 通常 |
menu | 通常 |
Wolt | 0円 |
Woltはもともと初期費用がかからない方針ですが、他のサービスも長期的に無料キャンペーンを継続しているケースが多いため、実質的にはすべてのサービスで出店費用は0円と考えて差し支えありません。
手数料率や決済手数料の違いもチェック
次に、注文ごとに発生する手数料の比較です。
Uber Eats | 35% |
---|---|
出前館 | 35%+決済手数料(最大3%) |
menu | 35% |
Wolt | 30% |
Uber Eats(ウーバーイーツ)の手数料は標準的な水準ですが、出前館は決済手数料が別途かかる点に注意が必要です。
一方、Woltは他社よりやや安い30%に設定されています。
タブレットなど周辺コストの差も見逃せない
出店時には、注文管理に使うタブレット端末の費用も発生する場合があります。
Uber Eats | 22,500円 |
---|---|
出前館 | Wi-Fiモデル:月額1,200円 セルラーモデル:月額2,000円 |
menu | Wi-Fiモデル:15,000円 セルラーモデル:20,650円+月額 売上の3%(上限1,100円) |
Wolt | Wi-Fiモデル:33,000円(税抜) セルラーモデル:47,000円(税抜) ※Woltのみレンタルではなく購入になります。 |
Woltは端末の買い取りが必須でやや高額ですが、出前館とmenuは月額レンタル制なので初期費用を抑えやすい点が特徴です。Uber Eats(ウーバーイーツ)は一括購入型ですが、相場は比較的リーズナブルです。
このように、各サービスの出店費用や手数料には違いがあります。Uber Eatsは手数料が標準的で、初期費用・タブレット費用も抑えやすいのが特徴です。自店の経営スタイルに合わせて、最適なサービスを選ぶ参考にしてください。
Uber Eatsの売上入金スケジュールについて
Uber Eats(ウーバーイーツ)に出店している店舗では、売上が週ごとに集計され、毎週決まったタイミングで振り込まれる仕組みとなっており、資金繰りのしやすさが魅力のひとつです。
売上は毎週月曜日から日曜日までを集計期間とし、その翌週の火曜日に指定口座へ振込が行われます(金融機関によっては水曜日に着金する場合もあります)。
- 集計期間:月曜日〜日曜日
- 振込日:翌週の火曜日(金融機関により水曜着金の場合もあり)
このようにスピーディーな入金サイクルにより、特に個人経営の飲食店などでは、安定したキャッシュフローの維持がしやすくなるのが大きなメリットです。
Uber Eatsの契約解除は簡単?解約金はかかる?
Uber Eats(ウーバーイーツ)の店舗契約は、解約時に違約金や手数料が一切かからないため、店舗側の事情に応じて柔軟に対応できるのが特徴です。
解約時の注意点と手続き方法
結論として、Uber Eats(ウーバーイーツ)の店舗契約を解除しても、解約金や違約金は発生しません。飲食店の閉店や長期休業といったやむを得ない事情がある場合でも、安心して手続きができます。
契約解除はUber Eatsサポートへのメール連絡で対応可能です。
ただし、完全に解約するとアカウントや店舗情報が削除されるため、再開する際は新たに登録し直す必要があります。
忙しいときは「休業設定」が便利
無理に解約しなくても、Uber Eats(ウーバーイーツ)では一時的に営業を停止できる「休業設定」機能があります。
営業日や営業時間を自由に変更できるため、店舗の状況に応じて柔軟に対応できます。
- 数日間だけ掲載を停止する
- 営業時間を短縮して注文数を調整する
- 人手不足が解消するまで一時休業し、後日再開する
このように、Uber Eatsは解約のハードルが低く、また一時的な停止も可能なため、運営の自由度が高いのが魅力です。
Uber Eats(ウーバーイーツ)の出店にかかる費用まとめ
Uber Eats(ウーバーイーツ)に店舗として出店する際の費用や手数料について見てきましたが、ここではあらためて簡潔にまとめます。
- 初期費用:無料(期間限定キャンペーン適用時)
- 写真撮影費用:13,000円/15枚(Uberへの依頼時)
- タブレット端末:自前購入 or レンタル(22,500円〜)
- 月額固定費:なし
- 注文ごとの手数料:デリバリー35%、テイクアウト12%
- 解約金・違約金:なし
このように、初期費用や月額固定費がほぼ不要なため、小規模な飲食店や個人経営の店舗でも始めやすいのがUber Eatsの特徴です。
手数料率(特にデリバリー35%)はやや高めに感じるかもしれませんが、価格設定を工夫することで利益を確保することは十分可能です。実際に著者が取材した飲食店では、出店後に売上が25%増加したケースもありました。
初期費用がほとんどかからず、手数料も価格設計で調整可能なUber Eatsの出店は、「小リスク・中リターン」が見込める選択肢といえるでしょう。
Uber Eatsのエリア内で飲食店を運営している方は、ぜひ一度出店を検討してみてはいかがでしょうか?
なお、Uber Eats(ウーバーイーツ)の店舗登録方法は以下の記事に書いてますのでご覧ください。